農機具の買取相場はいくらぐらいか? 買取に出す方法と高く売るコツ

「農機具の買取相場はいくらぐらいなのか」「どんな農機具が買取対象になるの?」など、農機具の買取で悩み、処分を躊躇(ちゅうちょ)しているのではないでしょうか。農業人口が減少しているといわれている昨今、農機具も使用者が少なくなってきています。買取の可否は中古需要に左右されるため、早めに売却したほうがいいでしょう。元値が高く、需要がある農機具ほど、買取相場が上がります。

本記事では、農機具を買取に出す方法とポイントを解説していきましょう。

  1. 農機具の買取事情を知ろう!
  2. 農機具を買取に出す方法は?
  3. 農機具の高価買取ポイント
  4. 農機具の買取に関してよくある質問

この記事を読むことで、農機具を買取に出す方法とポイントが分かります。悩んでいる方や処分に困っている方は、ぜひチェックしてください。

1.農機具の買取事情を知ろう!

農業の減退が進む中、農機具の中古・買取事情はどのようになっているのでしょうか。ここでは、買取できる・できない農機具の特徴をそれぞれ解説します。

1-1.買取してもらえる農機具の種類は?

農機具といってもさまざまな種類があり、それぞれ使用用途・目的が異なります。要らなくなった農機具の買取をしてもらいたい場合、一体どのような種類が買取対象になるのでしょうか。主に買取ってもらえる農機具の種類を以下にピックアップしたので、ぜひ参考にしてください。

  • トラクター
  • コンバイン
  • 草刈機械
  • 田植機
  • 耕運機
  • チェーンソー

1-2.農機具の中古・買取需要は高い

元値が高い農機具は、古くても需要が高い点が特徴です。新古車としての買取額は安くなりがちですが、価値が下がりにくいというメリットがあります。そのため、昔に発売された農機具でも、正常に稼働できる状態なら買取対象になるのです。また、日本の農機具は国内だけでなく海外の人気も高いため、輸出ルートを持っている業者に依頼すれば高く売れるでしょう。

1-3.農機具で人気があるのは定番もの

正常に稼働する農機具なら買取対象になりますが、中でも定番の種類は安定した人気があります。前述したトラクターやコンバインなどが代表的です。ほかにも、乾燥機・計量機・ドライブハローといった小型の農機具も人気があります。また、定番もので国内メーカーの農機具は、人気が高く積極的に買い取っている業者も多いのです。

1-4.正常に稼働できるか否かが大きなポイント

農機具の査定ポイントとして、正常に稼働できるか否かが重要となります。中古の農機具を求めている方は、できるだけ安い費用で購入したいと思っているのです。そのため、故障したり不具合が起きたりしているものは、買取不可になるか査定額が低くなるでしょう。また、生産されてから経過した年数が15年未満であるかどうかも査定ポイントの1つです。生産から15年以上経過した農機具は、買い取ってもらえない可能性があります。

1-5.壊れている農機具でも買取対象に!?

壊れている農機具でも、買い取っている業者があります。古くて故障している農機具の場合、バラバラに分解され海外に輸出されることがほとんどです。エンジンまわりやタイヤ・クラッチなど、部品で売却できるものがあるので、故障=買取されないという認識を捨ててください。壊れている農機具でも買い取ってもらえるかどうか、事前に業者へ確認するといいでしょう。

2.農機具を買取に出す方法は?

農機具の主な買取先には、リサイクルショップ・買取専門店・ネットオークションまたはフリマサイトがあります。ここでは、それぞれの特徴を解説していきましょう。

2-1.買取できるものに限りがあるリサイクルショップ

全国に点在しているリサイクルショップは、さまざまなジャンルを扱っているのが特徴です。店舗を訪れると分かるように、トラクターなど大型の農機具はほとんど見当たりません。リサイクルショップは、一般的に衣類・家電など小さめのものを買い取っているため、大型の農機具の買取は難しいでしょう。ただし、チェーンソー・電動耕運機など小さいものなら買い取ってもらえる可能性があります。念のため、農機具を持ち運ぶ前に、買取対象かどうか電話で確認しておくといいでしょう。

2-2.高価買取が期待できる買取専門店

農機具を専門に買い取っている業者なら、適切な価格で売ることができます。納得できる値段で売りたい・高価買取を期待したいと思っている方は、買取専門店に依頼しましょう。農機具の買取を専門に行っている業者なら、需要があり人気が高い種類ほど高価買取が期待できます。定番の種類はもちろんのこと、発売年月が新しいものほど高く売れるでしょう。具体的に、どんな農機具がいくらで買い取ってもらえるのか知りたい方は、インターネットサイトを複数比較してください。サイトでは、買取実績が載っているので高値で取り引きされている買取専門店が見つかりやすくなります。近くに店舗がなくても、出張買取を行っている業者なら安心して査定が依頼できるでしょう。買取方法もチェックしてください。

2-3.ネットオークション・フリマサイトでの売却は困難

ネットオークションやフリマサイトを利用し、自分で売却するのも方法の1つです。ネットオークションとフリマサイトで農機具を売却することはできますが、トラクターなどの大型農機具を売るのは困難といえるでしょう。なぜなら、落札されたものは自分で相手に送らなければならないからです。大型の場合は、自分で送ることが難しいため、サイズが小さめのものだけ出品しましょう。また、ネットオークションやフリマサイトの場合は、自分が思っている金額よりも低く買い取られる可能性があります。

2-4.大型農機具の売却は買取方法に注意しよう

買取方法は、主に宅配・持ち込み・出張買取の3つの方法があります。ダンボールに入る程度の大きさなら、宅配・持ち込み買取が利用できるでしょう。しかし、自分で運べない大型の場合は、出張買取を選択するほかありません。出張買取を依頼する際は、出張費や運搬費が請求される可能性があるため、事前に確認しておくことが大切です。

3.農機具の高価買取ポイント

それでは、農機具を高く売るためのポイントをチェックしておきましょう。

3-1.なるべく早めに売ることが大切

農機具はなるべく早めに売ることが大切です。10年以上前に発売された農機具も買取対象になりますが、古いものほど買取額が下がる可能性があります。新しい農機具の場合は全国展開で買取を行っている業者に依頼し、古い農機具の場合は海外への販売ルートを持っている業者へ売却したほうが高く売れるといわれているのです。上手に売るためには、売却する農機具の生産年代を確認しておきましょう。

3-2.高額査定になりやすい農機具は?

発売年月が早い新商品や、トラクター・田植機・粉砕機・発動機・噴霧器など定番かつ人気がある農機具ほど高く売れる傾向があります。中古需要が高い農機具は、買い手が見つかりやすいので積極的に買取を行っている業者が多いのです。また、人気の国内メーカーの農機具も高価買取が期待できるでしょう。たとえば、三菱・ヤンマー・コマツ・クボタ・丸山製作所などがあります。日本メーカーが生産した農機具は、海外でも高く売れるのです。

3-3.高く売る3つのポイント

農機具を高く売るポイントは全部で3つあります。
1つ目は、取扱説明書や保証書など付属品をそろえることです。付属品をそろえるだけでも、買取額が大幅にアップする可能性があります。
2つ目は、できるだけキレイにすることです。泥や土などで汚れたまま査定に出すと、古い印象を査定員に与えてしまいます。新品状態に近いものほど高く売れるため、自分でできる限りキレイにしてから査定に出してください。
3つ目は、まとめて売ることです。農機具を1点ずつ売るよりもまとめて売却したほうが高く売れる可能性があります。処分も行っている業者に依頼すれば、買取不可になっても回収してもらえるので手間と時間がかかりません。

3-4.買取相場はいくらか?

農機具の種類は非常に幅広いため、買取相場がいくらと一概に断言できません。前述した代表的な農機具の買取相場を以下にピックアップしたので、ぜひ参考にしてください。

  • トラクター:約5~40万円
  • コンバイン:0~30万円
  • 草刈機械:0~数万円
  • 田植機:0~10万円
  • 耕運機:0~数万円
  • チェーンソー:約5,000~3万円

上記の買取相場はあくまで参考価格なので、具体的な値段が知りたい方は無料査定を複数の業者に依頼してください。また、買取を行っている業者のホームページに記載されている買取実績をチェックするのも方法の1つです。複数の業者を比較することで、最も高値がついたところへ依頼できます。

3-5.業者選びのポイント

買取業者を選択する場合、農機具の買取実績があるところを選びましょう。特に、買い取った農機具をどのようなルートで再販するのかもポイントの1つです。国内だけでなく海外への輸出ルートも確保している業者のほうが、高く売れる可能性があります。また、動かない農機具や長年放置したものも買い取ってもらえるか、スタッフの対応が丁寧でスピーディーか、古物商の許可を取得しているかも要チェックです。

4.農機具の買取に関してよくある質問

農機具の買取に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.20~30年経過した農機具でも売れるのか?
A.農機具は40~50年以上使い続けることができるものもあります。そのため、たとえ年数が経過しアワーメーターの数値が跳ね上がっても高値で売れやすい傾向があるのです。需要がある農機具なら、30~30年以上経過していても、新しい農機具の約10%の値段で売買されることがあります。まずは、業者に買取の有無を確認してください。

Q.売却の際に注意しておきたいポイントは?
A.長年放置した農機具は、エンジンが正常に動くかどうか確認することです。放置し続けるとエンジンがまわらなくなってしまうことが多々あるため、3か月に1回はエンジンをかけて動作を確認してください。また、保管場所も注意しておきたいポイントです。特に、トラクターは燃料タンクに水が入らないよう屋外でなく倉庫等の屋内に保管してください。屋内に保管することで、サビや外観の劣化も防ぐことができるでしょう。

Q.故障していても買取が可能な例は?
A.人気メーカーや馬力が高いトラクターの場合、エンジンの焼きつきの可能性が低いものほど高価買取の可能性があります。たとえ、エンジンまわりが焼きついて固まっていても売却できるケースがあるのです。また、エンジンの調子が悪く、異音や黒煙が出たとしても査定に影響することは少ないといえるでしょう。この場合、バッテリー・プラグ・ガソリンなどの簡単な修理で直るケースが多いのです。

Q.買取額のアップにつながる買取基準の要素は?
A.メーカーとモデルが買取額のアップにつながる重要な要素となります。人気メーカーや人気モデルであるほど高価買取が期待できますが、逆に、人気のない車種・メーカーは査定額が低くなりがちです。また、農機具の場合は、稼働時間にも注意しておきましょう。走行距離を示すメーターはついていませんが、稼働時間を表示するアワメーターがついています。どのくらいの時間、稼働したのか分かるので査定前に必ずチェックしてください。

Q.農機具の買取額がアップする時期は?
A.農機具の需要が高まる時期に買取額がアップします。たとえば、田植えに必要な農機具の場合、田植えシーズンの前に需要が高くなるため、高価買取が期待できるのです。刈り取りの時期には、精米機が売れます。季節によって売れるものが異なってくるので、売りたい農機具が必要とされる時期が近くなるタイミングで売るといいでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 農機具の中には、中古・買取需要が高く、売れるものがあります。処分するのがもったいない新品状態なら、買取を検討するといいでしょう。買取先にはリサイクルショップ・買取専門店などがありますが、業者によって買取額が下がる可能性もあります。農機具を高く売る際は、複数の業者を比較し最も高値がついたところへ依頼するといいでしょう。業者で売れない場合は、ネットオークションやフリマサイトを利用し自分で売ることができますが、買い手へ送らなければならないのでその点のデメリットも踏まえておく必要があります。